『夏の名残の薔薇』恩田陸。★★★★★☆☆☆☆☆

めっきり読書力が落ちている。
基本的に一度開いた本は最後まで読むのだが、この本は三度ほど挫折して読み直した。
キャラクタは魅力的で、つまり頭の回転が速くて、読みながらふんふんとうなずくことが多かったんだけど、「去年マリエンバートで」の挿入が多すぎる。試みが全面に出てしまっていて、煮詰まっていないカレーを食べているような感じ。

去年マリエンバートで」を読んで・観てから読むとかなり印象が変わるのだろうなぁ、とは思うけれど、なかなか見る機会はなさそう。
そういえば、「ちょっと前の本・映画・音楽」って、今は手に入りやすくなったのか、入りにくくなったのか。オンライン古書店のカタログがあるように、それなりの代価を払えば手にはいる時代なのだろうか?